通称、新ジェイスもしくは神ジェイス、私は刻みジェイスと呼ぶこのカード。

あと1年以上、このカードはスタンに居座り続けるわけですので、ちょっと一考。

以前、黒青コンを使っていた強豪プレイヤーと対戦したことがありました。
とてもいい勝負の末、負けた試合だったのですが、対戦後こう尋ねられました。

「ビートデッキにとって、新ジェイス出されるとどんな気持ちですか?」

私はこう答えました。
「こちらが攻勢のときは、大したことはないですね。展開が遅れたときや、守勢に
回ったときに出されると、ゲンナリします」

実際今でもその感想は変わりません。

序盤に除去を連打されるほうが、こちらにとっては辛いですね。その上で刻みジェイス
を出されると負けゲームです。

クリーチャーを2体以上コントロールしている状況なら、刻みジェイスを出されても
怖くありません。
だからこそ、2tに1体、3tに1体クリーチャーを出すことがこのデッキにとって
生命線なのです。

こちらがリバーボアとジェナーラを出していて、その後刻みジェイスを出されたと
しましょう。

1)-1能力でジェナーラをバウンスしてきた場合。
次のターンのボアの攻撃でジェイス死亡ですから、この場合2ライフゲイン付きの
送還と同等ということになります。4マナ使ってすることではありません。
そして自分はボアの再生マナを残しつつ、ジェナーラをプレイできますから、
こちらの攻勢はまだまだ続きます。

2)±0能力でブレインストームしてきた場合。
次のターンのジェナーラの攻撃でジェイス死亡、さらにボアは本体へ攻撃できます。
つまり3ライフゲイン付きのブレインストームと同等なわけです。
これも4マナ使うほどのことではありませんね。

3)+2能力で占術(消術)してきた場合。
ボアとジェナーラの攻撃でジェイス死亡。5ライフゲイン付きの占術(消術)に
相当します。4マナ占術(消術)付き5ライフゲインをトーナメントで使いますか?

つまり毎ターン5点のクロックがある場合は、どうプレイしても刻みジェイスの
真価は発揮されません。他に選択肢があるならそっちのほうがマシでしょう。

クロックが例えばジェスの浸透者とリバーボアの場合は事情が少し変わります。
1)と2)はほぼ同じなのですが、3)のケース。

浸透者とボアの攻撃ではジェイスは死にませんので、もう1回能力を使えます。
この2回目の能力は2)が有効でしょう。4マナ占術(消術)付きブレインストーム
&5ライフゲインなら十分合格圏内と言えるのでしょうか。

それでもこちらの攻勢は変わりません。刻みジェイスが仕事をしたとは言え、やはり
除去を引き当てないことには事情は変わらないですね。

http://magicgao.diarynote.jp/201007272316422576/
この記事の3回戦G.2で「防戦に回ったときのジェイスはすぐ死ぬ」と言うのは
こういうことなんですね。

クロックの状況でジェイスの能力を使い分けられるプレイヤーは、判断が正確な
強いプレイヤーです。
対戦してみると「さすが強豪だな」と思わせられますよ。

さて、やはりビートの最大の敵は、審判の日や消耗の蒸気などの大量破壊兵器。
刻みジェイスはその後で出すべきなんでしょうね。

こちらはモメンタムを相手に渡さないために、マナリークや否認などで大量破壊に
備える必要があると思います。


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