レポをまとめる前に、今回の遠征で忘れられない体験をした時のことの話をします。


こちらは5/5ワームトークンで攻撃、相手は5/5のヒドラとポルクラノスでブロック。
相手の残りマナは(おそらく)3マナのみ。ダメージの適用順は、今のうちに倒して
おきたいポルクラノスを先に指定しました。

こちらのクリーチャーは他に、怪物化しているライオンとそうでないライオンのみ。
ワームを守るために神々の思し召しをプレイし、解決されてプロテクション緑を
つけました。

相手はポルクラノスを助けるために、怪物化能力をX=1で起動。怪物化した時の
誘発能力の対象を尋ねると、「望む数だからゼロでも良い」と主張します。

いやいや、ダメージを適用する際の望む数はゼロは選べないと、こちらの主張。

ジャッジを呼んで確かめたところ、「ゼロでも良い」との返答。。。。orz

結果、相手のクリーチャーは一体も倒せず、6/6のポルクラノスと5/5のヒドラが
残ったまんま。



「ゼロは選べない」だとしたら、こちらのライオンを選ぶしかなく、当然ライオン
からの3ダメージも入って、6/6のポルクラノスは死ぬはずで、ライオンはわずか
1ダメージ。盤面は大きく変わっていたはずです。

実際は、ジャッジがそう言うならとそのままゲームを進め、後でセタッサ式戦術で
ヒドラとポルクラノスをなんとか始末しましたが、同時にこちらのクリーチャーも
失われ、クリーチャー1体の差は変わらず、ゲームに敗北、同時にマッチでも負け
となりました。


片付け始めると、さきほどのジャッジが来られて「大変申し訳ありませんが、
先ほどの判定は誤ってました」とのこと。

ネットでルールを調べると、総合ルール107.1cに
ルールや能力がプレイヤーに「望む数/any number」を選ばせる場合、その
「望む数」のプレイヤーやオブジェクトにダメージやカウンターが分配されたり
割り振られたりする場合、可能ならば0より多い数のプレイヤーやオブジェクトを
選ばなければならない。そうでなければ、0以上の任意の整数を選ぶことが出来る。
とありました。

とは言え、ゲームを巻き戻しできる状況にはなく、敗北を受け入れざるを得ません。
正直、ショックのあまり、知らずと涙が出てきてしまいました。。。

ジャッジがそれぞれスマホを持っている現在、「ルール107.1cを見ろよ」とすぐ
言えるくらいルールに詳しければ、問題にならなかったはずでした。
あるいは、MtGWikiでポルクラノスのページくらい、すぐ確認できたはずでした。

これを教訓として学ぶべきことは、ルール解釈に納得のいかない場合は上告すべき
だったということでしょう。


実はかなり以前にも、ミスジャッジのせいで負けたことがあります。

赤系ビートの攻撃を「赤の防御円」で持ちこたえていたところ、相手が防御円を破壊
しようとしたので、それに対応して場のクリーチャーを指定して能力を起動しようと
したところ、「実際にダメージが発生するときでないと起動できない」と相手が主張。

6版ルール以前の処理の仕方です。ジャッジを呼んでも店舗の試合だったので、判定が
つかず、何故か同じ大会に参加していた有名プレイヤーの主張(相手側の主張と同じ)
が通ってしまいました。

スマホもなく、ルールをその場で確認できなかった時代だったのですが、明らかに
その店舗の常連で、有名プレイヤーとも知り合いでもある対戦相手側に有利な裁定が
出てガックリしました。


とは言え、スポーツの世界でも誤審はつきもの。誤審はマジックでも起こりうることと
理解するしかありません。そして、誤審から身を守るためにも、ルールを徹底的に学ぶ
こと、そしてきちんと主張することを実施しないと行けないと思いました。



今回の件では、このジャッジの方も黙っていれば、私から文句を言われることも無く、
そのまま過ごせたのかも知れませんが、ルールを誤って理解してしまうプレイヤーが
最低2人生まれてしまうことになります。それを許さず、自分から謝罪に来たことは、
ジャッジとして立派なことだったと思います。

このジャッジの方のお名前をお聞きしておきました。今後この経験を生かして、より
レベルの高いジャッジになったり、マジックのコミュニティ発展に尽くしていくこと
をお祈りします。

そして願わくば自分を含めプレイヤー1人1人が、誤審を防ぐためにルールの正しい
理解に努め、それでも起きてしまったならばそれもゲームの一部と受け入れる潔さを
持ち合わせるように(-人-)・・・

【追記】
http://buzzmtg.blog.jp/archives/11860163.html
こんな記事にも引用されていました。

【さらに追記】
2021年の現在では、ルール改正でゼロを選べるようになったそうです。
詳しくは総合ルールや解説記事をご覧ください。
107.1c ルールや能力がプレイヤーに「望む数/any number」を選ばせる場合、そのプレイヤーは、0以上の任意の整数を選ぶことができる。

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