自分にとってゴジラ映画の魅力は、ミニチュアと着ぐるみによる撮影です。
プラモデルの飛行機がホントに飛んで、プロモデルの戦車がホントに大砲を撃つ
ように見えるというのは、何よりわくわくします。

リアルすぎるCGの特撮は凄いし、感心させられるけど、そういう少年の心に
響くようなものを置き去りにしてしまったような感じがしますので、そういう
特撮ばかりになるのも困ってしまいます。

ま、年よりのノスタルジーと言われればその通りですが。


で、同じくらい好きなのが防衛チームの活躍。
自分が子供の頃は、軍隊や戦艦の本を読んだりウォーゲームをするだけで、
「戦争の美化」とか言われて、大人たちから怒られたものです。

今や「艦コレ」のようなゲームが大人気とか。時代は変わりましたね。
ちなみに、「シムG」の元ネタはセガサターンの「ゴジラ列島震撼」。名作です。
これにゲーセンの「戦場の絆」のようなシステムを組み合わせたようなイメージです。


やっぱり、大震災の時の活躍のおかげで自衛隊がとても身近になってきたこと、
日本の回りが物騒になってきて、やっぱり国を守るって大事なことなんだってことが
浸透してきたように思えます。

ゴジラ映画でも、その自衛隊の戦いぶりをきっちり描いてほしいと思ってました。
ウルトラマンでも、ウルトラマンが出てこず、防衛チームだけで怪獣を撃退する
エピソードがあってもいいんじゃないか、とも思ってたこともあります。

それも新兵器やスーパーメカが突然出てきて、あっさりオシマイとかでなく、
通常兵器を使って泥臭く、しかし最善を尽くす、という描写です。

しかしゴジラが通常兵器にやられるようでは、ゴジラ映画ではありません。
ジラになってしまいますwww

その辺がゴジラ映画の難しいところ。
でも、そもそも自衛隊の目的ってなんだろ、勝利ってなんだろうと考えると
必ずしも1作目のようにゴジラを倒し、消滅させることだけが勝利ではないと思います。

その答えが、作中に出てくるGフォース隊員の言葉です。

やられてもやられても立ち向かう、「それが何の役にたつのか?」と多くの人に
ツッコまれようがwww、通常兵器VSゴジラのシーンはゴジラ映画には欠かせません。


化学系の技術者としては、新兵器開発のシーンの描写も外せません。

初代ゴジラでは、オキシジェンデストロイヤーを開発した芹沢博士が研究の秘密を
封印するために自らゴジラとともに死にますが、今の時代、1人の研究者が偉大な
発明を成し遂げるというのはほとんど無く、いずれもチームによる役割分担で研究が
進められることがほとんどです。その中で、プロジェクトに対し、個人がどうあるべきか、
組織が暴走したりモラルを踏み外してしまったりした場合、個人はどう行動するべきか、
ということも重要なプロットだと思います。

兵器に限りませんが、科学技術のいたちごっこというのもサブテーマです。
画期的な新技術も、いずれ陳腐化し、新たな技術に取って代わられる運命です。

いつまでも「オキシジェン・デストロイヤー」が最強の武器であるべきだとは
思っていません。

そんな中の、それに携わる人間の必死な姿こそがゴジラ映画に限らず、
物語の本質だと思います。

あとは、SFチックなトンデモ技術をうまく面白くみせられればよいのですが。




色んな映画を観て色んな映画に文句をつけて来ましたけれど、
やっぱり一つの物語を作り上げるって大変なことですね。

こんな二次創作SSでも、最後まで仕上げるのはなかなか難しいことでした。

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