本日で公開が終了とのことで、ぎりぎりに観てきました。
キャストは特撮ファンなら御馴染みの面々、監督は、Wの本編でも映画版でも
ビデオ版でもメガホンを取った坂本浩一。大人向け特撮と期待してたのですが・・・

ビジュアルは確かに大人向け。エロ・血しぶき満載なアクション映画です。
でも特撮の出番はほとんどが血しぶきのCGで、あとは爆発とヘリコプターのCGくらい。

メカで目を引くのは、主人公の乗るバイクくらいです。
特撮としてはガッチャマンのほうがずっとマシなレベル。


映画としても、「刺激的なエロと血しぶきとアクションだけ」の映画で、脚本が全然ダメ。
様々な登場人物が、毎回唐突に主人公に「モンスター!」と罵声を浴びせかけますが、
違和感ありまくり。もっと自然に演出できないかなぁ・・・

悪役の動機はまあ理解できるけど、何がしたいのか、どうしてこんな大掛かりなことが
できるのかは全く説明なし。共感できる悪役でもなければ、憎たらしいほどの悪役でもなく、
あ、関わりたくなくなるようなキ○ガイか、という印象しか残らない程度の悪役。
これじゃあ、カタルシスは得られません。

カタルシスと言えば、肝心な戦闘場面でも、最初の対戦で通じなかった奥の手マシンガンが
最終決戦では何故かようやく撃てるようになって撃ったら普通に決め手になった、という結末。
これじゃあ、カタルシスは得られません。。

相手の弱点を突くとか、パワーアップするとか、何らかの理由が必要でしょう。
同じように、「撃たれても腕をもぎとられても闘い続ける」ゾンビ兵士を倒すのも銃で撃つ
だけなので、意味がわからない。映像で観ている限りは、思いを込めて撃った銃なら倒せる、
としか思えませんでした。


アクションは最近の映画らしく、動きもスピーディでとても見栄えがして、良い感じ。
でも主人公と吹き替えの切り替えが悪い意味で目立ってしまい、そこでテンポを
損ねるんだよね。長澤奈央は、その点は違和感なく良かったです。
この人は昭和の志保美悦子に匹敵する逸材だと思います。


せっかくの豪華キャストとネームバリューのある原作なのに、どこにでもあるような
Vシネマのようになって、勿体無いと思った作品でした。

無理やり誉めるなら、「イーオン・フラックス」をベースに、ストーリーは「ロボコップ」、
スパイスに「バイオハザード」を加えて、10倍くらい薄っぺらくした映画でしょう。


アクションできる俳優さんを主人公にした特撮が観たくなってきたので、この連休は
ギャバンと里美八犬伝を観ようかな。








コメント

がたお≒ワニ
2013年10月12日1:48

調べたらコレ、石ノ森先生原作なんですね。てっきりパロディかとおもいました

ガ0-
2013年10月12日11:42

そうなんですよ~。

でも、マンガの内容も結構オバカなノリもあって、009ほどのシビアさは
ありません。そういう点では、原作リスペクトな映画なのかもしれませんwww

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